不意にやってくるなにか

http://d.hatena.ne.jp/murashit/20090218#1234975038
2009-02-18 - 青色28号

全国どこの街にも何かしらのドラマがあるんだろうと考えるとどうしても自分の無力さを感じずにはいられません。
註:街を歩きながら周りの人すべてに人生があるのだと考えて気が遠くなるのとおなじように

 murashit先生のここについて書こうと思ったら、ブクマコメントは違う方向に進んでいたので。はたして同じものなのかわからないけれど、私にもそういう気の遠くなりかたがあります。

大学のベンチで友人と話しこんでいたところに、友人の友人が通りがかって、ふたりが挨拶をかわしているとき。
あるいは、梅田の阪急・阪神をつなぐ大きな歩道橋の雑踏で。 ふと、やってくるものがあった。
まわりの人には、それぞれに見えない関係がひらけている。友人の友人には友人がいるだろうし、街行くひとにいたっては、網の目になった先は予想もつかない。それでいて、自分との関係はただ目の前に見える一点しかない。
接点の少なさ、たよりなさは驚くばかりだと思うとめまいに似たものがあった。
疎外されている、といったら言い過ぎなのは知れているのだし、自分も、ひとから見れば同じなのだとも思う。
自分がひとりきりだと思いこむのは、つながりを保ってくれているひとに失礼きわまりない。
それでも、どうしようもなくやってくる感情には、いまだに名前をつけられていない。

iPodのヘッドフォンを深く挿しなおしたり、めっきり少なくなった喫煙所をさがしてしまうのは、そんなときかもしれないなと思っている。